フィリピンの中でも比較的裕福な方々が集まっており、世界遺産バナウェのライステラス(棚田)があることなどから、フィリピン人にとってもバギオは観光地として知られています。
治安も良く、気候にも恵まれているため、最近は留学地にバギオを選ばれる方もどんどんと増え注目を集めています。 そんなバギオを特に留学地として考えられている方は、ご自身が長期で過ごされる土地の気候は気になるところですよね。持ってくる服装の種類も悩むところだと思います。 そんな気になるバギオの年間通しての気候や適切な服装について、ご説明していきます! 目次
バギオってどこにあるの?

ベンゲット州の領域内にはあるのですが、実はどこの州にも属さない独立した都市です。 アメリカ軍の避暑地、また富裕層の別荘地としても開発されたバギオは、
ショッピングモールや病院、学校、銀行、お洒落なレストランやカフェ、パブリックマーケットなどがあり、生活に必要なインフラがきちんと整っています。また山々に囲まれ豊かな自然に溢れており、乗馬のできる公園やゴルフ場、別荘やホテルが立ち並び、フィリピン各地からの観光客で賑う日本でいうと軽井沢のようなイメージです。 快適な気候と豊かな緑に囲まれてゆったりと過ごすのには最適な立地と言えます。
歴史的背景からみるバギオ
アメリカ植民地時代、マニラの暑さに耐えかねたアメリカ軍の避暑地として好まれていたバギオ。その時代に作られたThe Mansionは、今でも3〜5月の特に暑い季節の間大統領や政府関係者が過ごすことで知られています。この期間、事実上政府機能がバギオに移されることから、夏の都市「サマーキャピタル」とも言われているのです。また、バギオを避暑地として開発する中で、道路建設に貢献したのが日本人だそう。ひどい労働状況の中、勤勉な日本人が作った道が「ケノンロード」といいます。 こういった歴史的経緯からバギオが過ごしやすい気候であることはもちろん、実は日本とも深く関係のある地であるということがお分かりいただけたかと思います。
バギオの年間気温
では、バギオが実際どれくらい涼しいのか、気候や年間通しての気温を詳しく見ていきましょう!月 | 平均気温 最高/最低 |
1月 | 23℃/13℃ |
2月 | 23℃/13℃ |
3月 | 24℃/14℃ |
4月 | 25℃/15℃ |
5月 | 24℃/16℃ |
6月 | 24℃/16℃ |
7月 | 23℃/16℃ |
8月 | 22℃/16℃ |
9月 | 23℃/16℃ |
10月 | 23℃/15℃ |
11月 | 23℃/15℃ |
12月 | 23℃/13℃ |
それに対してバギオの気候は、亜熱帯高原性気候と言われ、高地にあるためフィリピンの中では珍しく涼しい気候となっています。 上記の表を見ていただいてわかるように、
バギオでは平均最高気温は22度~25度程度で、
最低気温でも13度~16度程度
と年間を通して安定しているのが特徴です。年間平均気温は19℃ほど。
日本のような大きな気温の差はなく、年間通してほぼ一定の気温となっています。日本でいうところの春もしくは秋のような過ごしやすい季節がずっと続くと思っていただけると良いかと思います。
フィリピンの沿岸部にある都市と比べても、気温が8℃ほども低いのです。 気温が最も上がる暑い時期は5月。いわゆるバギオの夏なのですが、それでも最高気温が26℃を超えることはほぼありません! しかし…!過ごしやすい、涼しいという情報にばかり騙せれてはいけません。
確かに暑くはないのですが、逆にバギオは、「寒い!」と感じる時が多々あるんです。 その最も寒い時期が1月にあたるのですが、最低気温が10度まで下がることもしばしばあります。
南国のイメージが強いフィリピンでは、想像つかない気温の下がり方だと思います。
寒い時期以外でも、年間通して特に朝晩は本当に冷えるので、バギオの寒さは侮れません。 (ちなみに、バギオで過去に記録された気温として、最低気温が1961年1月18日に観測された6.3℃、最高気温がエルニーニョの発生年であった1988年3月15日に観測された30.4℃です。) バギオの気温を簡単にまとまると、
比較的暖かい時期としては、3月下旬から5月
一番過ごしやすい涼しい時期としては、7月から9月
特に寒いと感じる時期は、11月から2月
といったところです。
バギオに季節ってあるの?
日本は春夏秋冬という美しい四季があり、気温の差が大きくある国ですよね。では、年間通して一定の気温が保たれるバギオには季節というものは存在するのでしょうか? フィリピンには、「乾季」と「雨季」という2つの季節しかありません。
その乾季と雨季の時期は、フィリピンの中でも地域によって異なってきます。
バギオの「乾季」
バギオの乾季は、11〜6月となります。この期間は、ほとんどの日が晴れです。1ヶ月の降雨日数は、一桁台。
天候に恵まれ、気持ちのいい日々を過ごすことができます。
快晴で、バギオのカラフルな街並みがより綺麗にみえます。 ただ、11〜2月くらいは気温が下がる時期になるので、厚着の準備が必要になります。
風邪をひかないよう服装には要注意です。
バギオの「雨季」

バギオの雨季は、6月〜10月となります。
雨季の間は、1ヶ月のほとんどが雨です。1ヶ月の降雨日数は、二桁台にあがります。
降雨日数と降水量
月 | 降雨日数 | 降雨量(ミリメートル) |
1月 | 0日 | 9.7 |
2月 | 1日 | 14.5 |
3月 | 2日 | 23.4 |
4月 | 5日 | 73 |
5月 | 14日 | 262.7 |
6月 | 15日 | 272.2 |
7月 | 18日 | 446.4 |
8月 | 21日 | 666.9 |
9月 | 18日 | 428.8 |
10月 | 11日 | 247.3 |
11月 | 5日 | 116.6 |
12月 | 2日 | 29.3 |
年間平均降水量は年約3600mmで、東京の年間平均降水量の約1530mmと比べて倍以上の雨が降ります。
一番雨が降る日数の多い8月では、1ヶ月の間で約700mmもの降水量と降雨日数は20日を超えるほどです!
不快指数の低いバギオの雨季?
ただ、雨季というと日本の梅雨をイメージされがちですが、バギオの雨季は1日中雨が降り続くというわけではなく、数時間だけ一気に降るといった感じ。午前中は快晴、午後2時くらいから夕方にかけて1、2時間ほどの間だけ降り、すぐ止むという日々が続きます。
このようにバギオの雨季は、雨が降るタイミングにリズムがあることが特徴です。
もちろん日本の梅雨のように長く降り続くこともなくはありませんが、その日数が多いということはありません。
「あぁ、空が曇って来たな〜今日もそろそろ来るぞ。」と思っているとざっと降り出し、気づけば止んでいて夕方が来ているいった毎日です。 また、雨季の嫌なところはジメジメした湿気ですよね。
マニラ、セブなど他の地域は、気温が高い上に湿度もあまり低くないため、雨季の時期はジメジメ、蒸し暑くなってします。
しかしバギオの場合は、雨によって湿度が高くなったとしても気温が涼しい(特に雨が降った後はぐっと気温が下がります)ため、湿気に関してあまり気になりません。日本の梅雨の嫌なジメジメもないですし、不快指数は低いでしょう。
雨季での注意点
降る時間も短く、不快さもあまり感じないバギオの雨季ですが、その分気をつけていただきたいことがあります。 ①折りたたみ傘を常備!降る時間帯にリズムがあるので、予想はつきやすく少し雨宿りすれば済むのですが、傘を持っているに越したことはありません。
バギオでは、交通機関が日本ほど沢山あるわけではなく、ジプニーもしくはタクシーのみとなります。
そうすると、乗りたくても道ですぐ捕まらないこともしばしば。
その待ちの時間に濡れてしまい、さらに気温も下がり、風邪をひくという危険性あります。
また、午前中はなかなか日差しもありますし、日傘として持ち歩くこともおすすめします。
標高が高いので、涼しいですが、日差しも強いという特徴を持っていることも忘れてはいけないポイントです。
休日で一日中外に出る日なんかは、持ち歩くのがベストです。 折り畳み傘はフィリピンでも安く買えますが、質は劣ります。
こっちではワンタッチ開閉式の傘が主流です。
私も日本では普通に手動で開く傘を使っていたのですが、フィリピン留学経験のある身内にワンタッチ開閉式を勧められ、日本で購入してバギオに持ってきました。この便利さを私自身も現地でとても感じているところです。
質の良い「晴雨兼用」且つ「ワンタッチ開閉式」の折り畳み傘を日本で購入されることをおすすめします! ②カビに注意
不快指数は低いとはいえ、雨季は当然湿度があがります。
肌で感じられる湿気が少ない分、知らないうちに持ち物にカビが発生していうことも少なくありません。
特に革製品は手入れが大変なため、大切にされているものを持って来られる方は十分に注意してください。
雨季に留学に来られる方は、出来るだけ革製品のものは避けられた方が良いかと思います。 ③ガモガモの大量発生
雨季に入るとやってくる、ガモガモの大量発生。
ガモガモとは、日本でいうところの羽蟻らしく、雨季の時期に突然大量に現れる厄介な虫。
「フィリピンなのだから、虫がいるのは当然、驚くこともさほどないだろう」
そう思っていると、痛い目をみます…。
一晩に何百、何千匹も発生するのです。それはもう身の毛のよだつ光景です。
女性や虫が苦手な方は、このガモガモとできるだけ遭遇しないためには、夜はできるだけ部屋の電気をつけないこと。そして部屋の穴という穴を塞いでください。
この予防をすれば、だいぶ確率は減ります! ④Wi-Fiの弱まり方がすごい
これはバギオに限ったことではないのですが、雨季の雨が降る数時間の間だけ急に一段とWi-Fiが弱まります。
雨が降っていない時でももちろんフィリピンではWi-Fi環境が不安定なことは多々あるのですが、この雨が降っている時間帯は顕著にでます。
バギオで最適な服装とは?

さて、ここまでバギオの気候についてご説明してきましたが、これを踏まえた上でバギオに持ってくるべき服装をご紹介していきます! 現地の方々は、半袖、短パンなど比較的涼しい格好をしているのですが、ただ冒頭でもお伝えした通り、バギオの寒さは侮れません。現地の方々と私たち日本人とでは、そもそもの体温が違ってきます。 バギオで生活するには基本的に、長袖・長ズボンがベスト!だと思ってください。
半袖・短パンはほぼ着ない、必要ないと感じる人も少なくありません。
留学される方は特に、平日は授業で校内にいるため日に直接当たるということもないので、長袖を着ていて汗ばむということもないでしょう。蚊に刺されることも防ぐことができます。 【女性】
特に女性の場合は、あまり肌が露出しない服を基本として大目に持参しましょう。
想像しているよりも本当に寒いです。日中は日にあたっていないところに長時間いると体が少しずつ冷えてきます。女性の生徒さんで薄着で平気そうにされている方はなかなか見かけません。
(私もバギオの涼しさをなめていた一人…。半袖ばかり持ってきて後悔しています笑) 長袖・長ズボンを大目に4、5着程度持ってきておいて損はないかと思います。半袖、短パン、ブラウスなどは2、3着程度で十分です。
ちょっとオシャレしたい時にワンピースやスカート、短パンの下に履くレギンスも持っておくと良いかも。
大きめのストールは個人的にも非常に重宝しているので、おすすめです。 バギオでの女性におすすめの服装についてより詳しい記事はこちらから! 【男性】
男性の場合は、女性よりも多少薄着でも平気という方が多いので、半袖・短パンを大目に持ってきておくと良いかと思います。 【男女問わず持ってくると良いもの】
・羽織りもの、上着
軽く羽織れるものとして、カーディガンやシャツ、個人的に一番使い勝手がいいのはパーカーです。
厚めの上着として、ジャケットやダウン(ユニクロのウルトラライトダウンなど)も一着持っていると便利です。
羽織れるものは必ず持ってきてください! ・厚手の服
あとは、トレーナーや薄手のニットも使えます。日本では、薄手のニットは着れる季節が短いですが、バギオでは重宝します。 ・パジャマ
朝晩は特に冷えるので、要注意です。
半袖・短パンで寝るなんてことをしてしまうと風邪を引いてしまう恐れがあるので、上下厚手のスウェットが良いかと思います。
洗濯することも考えて、2着あると良いでしょう。 ・靴、靴下
サンダルやビーサンだけでは、足元が冷えます。
バギオにはスニーカーも持ってくることをおすすめします。それに伴って、靴下も忘れずに。 持ってくる服の量としては、1〜2週間分あれば十分だと思います。
下着もそれくらいあれば、十分まわしていけます。
もし服が足りない!思ったよりも寒かったから厚手の服を買いたい!となれば、毎日夜8時から行われるナイトマーケットや古着屋さんで10ペソ(約22円)から購入することも可能です。
すごい数の古着の量なので、根気強く見て回ればきっと掘り出しものがみつかりますよ♪ また、バギオは日本でいう春や秋の季節が年中続くので、エアコンがありません。冷暖房が必要ないのです。
そのため、外の暑さと室内の寒さの差にやられたり、エアコンの風にずっとあたってしまうということもないので、体に負担がかからなず済む点も嬉しいですね! ※最後に、バギオに来られる方は、暖かい服装で、必ず厚手の羽織ものも手荷物で持ってきてください。
マニラからバギオまでのバスの中は極寒です!それが最低でも6時間続きます。ご注意ください!
まとめ
バギオの気候と服装についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?うだる暑さもなく、非常に過ごしやすい涼しい気候と豊かな緑の中で生活することができる、勉強するには最高に適した環境です。
寒さもきちんと準備をしていれば、さほど大きな問題になるほどではありません!
ここバギオの過ごしやすさは、暑さが苦手な私自身も常々感じています。 またバギオは涼しいため、野菜や果物がよく育ちます。
フレッシュな美味しい野菜と果物を安く食べることができるので、食にも優れた街です。 勉強に集中されたい方は、是非バギオ留学を選択のひとつに検討いただければと思います♪ 読んでいただき、ありがとうございました!