やはり留学する上で、心配になるのは、病気にかかることではないでしょうか。
「かかりやすい病気ってどんなものがあるの?」
「どのような対策をとればいいの?」
「予防接種はしておくべき?」
などなど、初めての留学となるとこういった疑問をもたれるかたも多いと思います。
でも、そこまで心配する必要はありません!
多くの病気は、手洗い・うがいをする、虫刺されの予防、衛生的な面に注意していれば、問題なく留学生活を送れるでしょう。
実際、ほとんどの留学生は、重い病気にかかることなく、海外での生活を楽しんでいます。
また、もし体調を崩したとしても、日本語対応している病院もあるため、安心して診察を受けることができます。
大切なことは、予防対策をおこたらずに、その土地でかかりやすい病気についての基本的 な知識を身につけておくことです!
そこで、今回は「フィリピンで注意するべき病気とその対策」について紹介します。
目次
食中毒
食中毒は、発展途上国ならつきものだと思います。実際に、観光客・留学生が最もかかりやすい病気の1つです。
特に、気温や湿度が高い雨季(5〜9月)は、注意が必要です。
フィリピンでは、軽い腹痛のケースから入院にいたるケースまで幅広いです。
食中毒とは、ほとんどの場合はすぐ回復しますが、まれに幼児やお年寄り、妊婦さん、免疫が衰えている方は病状が悪化したり、入院が必要なケースもあります。
また、すべての腹痛の原因が食中毒ではないので、調べてもらってもわからない場合もあり、注意が必要です。
症状
基本的な食中毒の症状は、下痢、腹痛、嘔吐、発熱です。程度が軽いものは、安静にしていれば回復する場合がありますが、
症状がひどい場合は、入院にしなければならない場合もあります。
※アメーバ赤痢について
アメーバ赤痢の症状は食中毒と似ていますが、イチゴゼリー状の粘血便が出ることが特徴です。発展途上国で流行していて、ひどい場合死に至るケースもあるため、食中毒対策と同じく、生物や水には十分注意するようにしましょう。
腹痛・食中毒になりやすいパターン
- 屋台での飲食による食中毒
- 手を消毒しないで食事をする
- ビン類カン類の蓋を拭かずに飲む
- ハエのついたストローで飲む
- レストランや水道の水や氷
5つの予防法と対策
1. 手洗いとハンドサニタイザー
普段から、こまめに手洗いをし、ハンドサニタイザーを利用しましょう。 病気や感染の原因の多くは、細菌・ウイルスが物品に付着し、そこから手を通して鼻や口、目から体内に入ることです。例えば日本でもお金、電車のつり革・手すり・エレベーターボタン・ドアノブを介して、手から手へと感染が拡がっていきます。「見た目が汚れていないから大丈夫だろう」って思っててもダメなんですね
実はフィリピン人はこの細菌、ウイルスに対して異様に注意をしています。特に女性は、ジェル状のハンドサニタイザーを常に持ち歩き、事あるごとに手を消毒しています。
特に熱帯の国は、細菌の繁殖の力がすごいため、日本よりも病気になる確率が高いのだと思います。それを今までの生活で経験してきたからこそ、常に身につけているのだと思います。
トイレから出た後はもちろん、トレイに入る前にも使用。なぜならウイルスのついた手で敏感な場所に触れることで体内に侵入する可能性もあるからです。
お金を触ったあと、ドアノブに触れた後、食事を取る前、色々なシーンでハンドサニタイザーは大活躍します。ドアノブに触れることが多い人はせめてトイレの前後、食事を取る前は利用しましょう。
石けんと流水を用いてきれいに洗い流す習慣をつけることが、最も重要な手段です。
特に、外で食事をする場合は注意が必要です。
携帯用のアルコール消毒、ハンドサニタイザーを常に持ち歩くようにしましょう。ショッピングモールやコンビニなどで様々なサイズ、種類が豊富に売られています。
2. うがい
外出をした後は、チリやホコリにウイルスも吸い込む可能性があります。外から帰ったときやのどに不快感を感じる時は、うがいをし、ウイルスを洗い流しましょう。うがいの方法
(1) コップに水かぬるま湯を入れる
(2) 口の中に残っている食べ物を洗い流すように強くブクブクとうがいをする
(3) 上を向いて、のどの奥までとどくようガラガラと15~20秒うがいをする
これを2~3回くりかえしましょう
外から戻った時、食事を取る前、普通は水やぬるま湯で十分ですが、喉に異常を感じる時だけでなく、少し体調がよくない時、疲れた時は、抵抗力が弱まっているため、うがい薬の使用をオススメします。喉から頭痛や気怠さがでたりするため、日本では滅多にでない人も、フィリピンではすぐに熱を出したりします。
3. 飲む水を気をつける
また、明らかに衛生面に問題がありそうなお店の水、氷は避けた方がいいでしょう。バギオであれば、全ての飲食店のお水は安全です。なぜなら、お店の大きさに関わらず必ず、飲料水を綺麗にする認可のおりている飲料水の会社から購入してお店のサービスウォーター(無料で飲める水)として用意する規則があるからです。
しかしセブやマニラなど、バギオ以外の都市は、水道水を直接ボトルに入れてサービスウォーターとして使っています。そして、ボトルウォーターを注文するように進めてきます。特に安いお店、汚いお店は、水道水の確率が高いので注意しましょう。
4. 氷にも注意が必要
ウォーターサーバーやペットボトルの水を氷にしてたり、綺麗な氷を購入していれば問題ないのですが、ほとんどのお店は水道水を凍らせています。 この氷で運が悪いと細菌やアメーバにやられることもあります。あまり可能性は高くはないですが、極度に衛生面の悪いところでは危険です。特に露天のシェイクに入れる氷は気をつけましょう。
5. 病院には早めにいく
フィリピン留学していると授業を受けられないからもったい無いと思って、我慢して病院に行かない留学生が多いです。そしてそういう生徒がどうなるかというと、病状が悪化し、39度前後の熱がでて、完治までの期間が伸びてしまったり、最悪入院になるパターンもよくあります。日本で持ってきた薬もフィリピンではあまり効かない場合もあるため、病院に行ようにしましょう。
語学学校ストーリーシェアでは、授業が無駄にならないように病院で授業を休んだ場合は、学校の病院への運搬サービスを使えばメイクアップといって、後日授業を受けられるようにしています。
また、海外旅行に出た時に病院へいく事は非常にハードルが上がり不安になるでしょう。特に日本人サポートがいる病院は、世界でも大都市に数カ所しかない場合が多いです。もし日本人がいない状態で病院にいくことになれば、新たなトラブルが発生することでしょう。
フィリピンで日本人のサポートを受けながら、医師や看護師の医療英語を経験しておきましょう。経験しているのとしてないのでは大違いです。
ちなみに世界中どの病院も、患者が多く24時間忙しい状態です。
普段は優しいあのフィリピン人ですら、看護師は早口ですし、英語をわかってもらえないと少しイライラします。それほど患者が多く、看護士も体力限界で働いているからです。
この事について、日本人は全く世界の状況がわかっていないので英語ができなければ、ユニバーサルラングエージ(国際標準言語)として常識だろ、なぜできないんだ。勉強してないでバカじゃないかと心の中でイラつかれます。
フィリピンに留学にきている間は、勉強できる時間があるのだから呑みに行ったり遊びに行ったりしてないで本気で英語をやりましょう。バカだと思われるのはいいかもしれませんが、本当に自分が苦労しますし、周りにも迷惑をかけます。
セブ、マニラにはジャパニーズヘルプデスクがあるため、セブ島では電話をかければ学校まで来てくれますし、バギオでも電話でサポートしていただけます。
そして、現在のジャパニーズヘルプデスクには日本人スタッフ4人のうちストーリーシェアの卒業生が2人もいて、とても心強いです。
海外保険に入っていないと、入院の場合には高額になりますし、サポートデスクのサービスが受けられないので、保険に加入される事を強くオススメします。
こちらがジャパニーズヘルプデスクの情報とオススメの保険会社などをまとめてありますので、参考にしてみてください!
参照
・外務省|世界の医療事情 フィリピン
・FORTH|アメーバ赤痢
デング熱
アジアや太平洋諸島など熱帯・亜熱帯地域に広く分布するウィルスによって引き起こされる感染症で、デング熱を媒介する蚊に刺されることによって、感染する病気です。デング熱を媒介する蚊(ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ)は空き缶などに溜まった水でも発生するので、都会で流行することもあります。
これらの蚊がすべて、デングウイルスを持っているわけではありません。
症状
デング熱は、蚊に刺されたあと、3~7日程度で高熱(38〜40度)・発疹・頭痛・骨関節痛・嘔気・嘔吐などの症状があらわれます。まれに、重症化してデング出血熱やデングショック症候群などの症状になり、早期に適切な治療が行われなければ死に至ることもあります。
しかし、インフルエンザと比べると致死率がかなり低い病気です。
予防法
ワクチンやウイルスなどを用いた治療法はないため、デングウイルスを持った蚊に刺されないようにする必要があります。肌の露出を避けるため、長袖・長ズボン、必要であれば靴下の着用をおすすめします。 外へ出かける際は、必ず虫除けスプレーをするようにしましょう。
持ち運びしやすい物を準備し、こまめにスプレーするといいです。
虫除けスプレーは、現地にあるものの方が効き目が強いため、オススメです。
宿泊している部屋に蚊が入ってくるようであれば、蚊取り機器も利用しましょう。
電気蚊取り器や、蚊取り線香が現地で購入可能です。
また、インフルエンザと同様に流行地域と流行時期があるので、留学する際に、確認しておくといいでしょう。
長袖・長ズボンや虫除けなどにより蚊に刺されないよう予防措置をとるとともに,万が一発症した場合には,早期に医療機関を受診し,適切な治療を受けてください。
狂犬病
発症するとほぼ100%死亡する危険な病気です。1957年以降国内で事例はありませんが、2006年にフィリピンからの帰国者2名が、現地でイヌにかまれて、帰国後死亡した事例があります。
インドや中国などアジアでの発生が大部分ですが、アフリカ、ヨーロッパ、北米・中南米など全世界でみられます。
主な病原体は、狂犬病ウイルスで、ウイルスを保有する野生動物に咬まれたり、引っ掻かれたりしてできた傷口からのウイルスが侵入することで感染します。
犬だけでなく、猫、ねずみ、コウモリには、十分注意しましょう。
症状
かまれた場所によって異なりますが、一般的に、潜伏期間は1〜3ヶ月と長いのが特徴です。発熱・頭痛・倦怠感・筋肉痛・疲労感といった風邪のような症状ではじまります。
かまれた部位の痛みや知覚異常をともないます。
興奮や不安状態・錯乱・幻覚・攻撃的状態・水を怖がるなどの症状を発症し、最終的には昏睡から呼吸停止で死亡します。
予防法
発症後は有効な治療法がないため、渡航前の予防接種がもっとも有効です。特に、野生動物と接触する機会がある場合や、医療機関が近くにない地域へ旅行される方は、予防接種をしておくといいでしょう。
特に、フィリピンでは、犬・猫が街に多くいるため、近寄らないよう注意しましょう。
万が一かまれた場合は、傷口を石鹸水などでよく洗い、消毒液で消毒します。狂犬病の病原体はそこまで強くはないので、大抵は消毒などで死滅するそうです。
その後、すぐに病院に行き、ワクチンを摂取するようにしましょう。
狂犬病は、発症すると恐ろしい病気ですが、しっかりと予防・対策を行えば、事前に防げる病気です。
参照:厚生労働省|狂犬病
マラリア
マラリア原虫をもった蚊(ハマダラカ属)に刺されることで感染する病気です。世界中の熱帯・亜熱帯地域で流行しており、2018年11月に公表された統計によると、1年間に約2億2000万人が感染し、推計43万5,000人が死亡しています。日本でも60人前後が輸入感染症として届け出られています。
マラリアには5種類(熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリア、サルマラリアPlasmodium knowlesi)があります。
その中でも、熱帯熱マラリアは発症から24時間以内に治療しないと重症化し、しばしば死に至ります。
脳症・腎症・肺水腫・出血傾向・重症貧血など、さまざまな合併症がみられます。
症状
潜伏期間は1週間から4週間ほどで、40度近くの激しい高熱がでますが、比較的短時間で熱は下がります。他に寒気、頭痛、嘔吐、関節痛、筋肉痛などの症状が出ます。
予防法
基本的にデング熱の対策と同じで、蚊に刺されないように注意しましょう。肌の露出を避けるため、長袖・長ズボン、必要であれば靴下の着用をおすすめします。
外出する際は、虫除けスプレー・ローションを忘れずに、必要であれば、置き型の蚊取り器を部屋に置くようにしましょう。
また、マラリアには予防薬があるため、マラリアが流行している場所へ渡航する際は、抗マラリア薬の予防薬を服用することをおすすめします。
参照:FORTH|マラリアについて
A型肝炎
A型肝炎ウイルスの入った、不衛生な食べ物や飲み物を口にすることで感染します。まれに悪化して死亡する例を除き、多くは1~2か月の経過で回復します。症状
潜伏期は2~6週間ほどです。発熱、倦怠感などが主な症状で、白目が黄色くなる黄疸などが現れます。予防法
予防接種によって防ぐことができます。また、不衛生な屋台やレストランでの飲食、氷などに注意しましょう。
参照:FORTH|A型肝炎について
B型肝炎
B型肝炎はB型肝炎ウイルスが血液・体液を介して感染して起きる肝臓の病気です。性行為、消毒不十分な注射針や医療器具(医療行為、歯科治療、針治療、刺青など)で感染する可能性があります。
症状
多くの場合は、無症状か軽度の症状でおわります。感染して1~6ヶ月の潜伏期間を経て、全身倦怠感、食欲不振、悪心、嘔吐、褐色尿、黄疸などが現れる場合もあります。
予防法
予防接種によって防ぐことができます。特に、風俗店などへの出入りは避けるようにしましょう。
参照:国立感染症研究所|B型肝炎とは
結核
結核菌という細菌人から人に感染することによって体に入り、増えることによって肺に炎症を起こす病気です。結核を発症している人がしたくしゃみや咳などで、結核菌が空気中に飛び散り、それを別の人が吸い込むことで、空気感染します。
症状
せき、たん、発熱などといった、風邪によく似た症状が出ます。症状が悪化すると、だるさや血の混ざった痰などが出始めることがあります。
吐血、呼吸困難により死にいたることもあります。
予防法
体調管理を徹底しましょう。結核菌を吸い込んだとしても、体の対抗力で排除してくれます。発病する人は10人に1人か2人の割合です。
参照:FORTH|結核について
まとめ
以上がフィリピンでかかりやすい病気です。実際にフィリピン留学させる方が、特別なにか予防接種をしてくることは少ないです。 しかし、フィリピン留学においてこれらの病気へのリスクがないわけではありません。
地域によっては、予防接種が必要な場合もありますので、一度医師に相談してみてはいかがでしょうか。
今回紹介した予防策を活かし、実りあるフィリピン留学にしてください!
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